電動バイクを2ヶ月間借りた話

はじめに

この記事は、2024年8月にホンダが募集していたEM1 e:のモニターキャンペーンのモニターとして、ホンダのEM1 e:(電動バイク)を体験した記事になります。

電動バイクの購入を検討している方へ、本記事が少しでも参考になりましたら幸いです。

きっかけ

2024年8月6日、1通のメールが届きました。

本日は、「EM 1e:モニターキャンペーン」についてのご案内です。Hondaは、東京都内にお住いの方を対象に電動二輪パーソナルコミューター「EM1 e:」を約2カ月体験いただくお客様500名を募集します!

電動バイクを無料で体験できる滅多にない機会です!
保管する場所が不安ではありましたが、とりあえず申し込むことにしました。

モニター対象者に

8月23日、メールが届きました。モニター対象者として当選した旨の内容です。
引き取り日を心待ちにしながら、保管する場所を考えました。自宅の駐輪場に置くことが厳しそうな場合に備えて、バイクの月極駐車場も探しました。

8月29日、引き取り店舗に電話をして受取日を決めようとしましたが、まだホンダから車両が届いておらず、届き次第順番に案内するとのことでした。

そして月日は流れ、10月27日、引き取り店舗から電話がありました。ホンダから車両が届いたとのことなので、受取日を調整しました。

電動バイクのオーナー体験

11月3日、受取日です。事前に店舗から言われていたYouTubeの説明動画を見て、電動バイクの特性を頭に入れました。そして、ヘルメットとグローブを持って、バイク屋に向かいました。

受け取った電動バイク EM1 e:

おおっ…!🤩

シートにはビニールがついています。ピカピカの新車です。おまけに、ヘルメットの収納に便利なリアキャリアまで付いています。
こんなに豪華な装備の付いた新車を無料で、しかも2ヶ月も貸してくださるホンダさんには頭が上がりません。

車両を受け取ったので公道に出ます。赤信号で車の流れが途切れたので、スロットルをひねります。

キュイーーーーーン

EVなので当たり前ですが、出だしが静かです。勢いよくスロットルをひねると体が持っていかれます。

自宅に着いたので、駐輪場に入るか試しました。
入れたものの、入口が狭い上に自転車が多いので取り回しが困難です。自宅で保管するのは断念しました。バイクの月極駐車場を急いで契約し、事なきを得ました。

バイクを保管できる場所を確保できたので、もう安心です。少しでもバイクに慣れたいところですが、バッテリーの空き箱と充電器も受け取る必要があるので、再びバイク屋に行かなければなりません。リアキャリアには収まらないので、自転車で2往復して取りに行きました。

EM1 e:のスペック

ここでEM1 e:に関するスペックをご紹介します。

電動バイクは定格出力によって必要となる免許が変わります。このバイクは定格出力が0.58kWなので、道路運送車両法上は第一種原動機付自転車(いわゆる50ccまでの原付)に分類されます。したがって、市区町村発行の白いナンバープレートが必要です。

重さ約10kgのバッテリー1個を取り付けて走行します。

公式のページによると、バッテリーはゼロから約6時間で満充電となり、満充電時は約53km走行可能とありますが、実際は50kmも走れませんでした。充電中はドライヤー並の騒音がしますので、夜間に充電すると少し音が気になるかもしれません。

このバイクには、フルスロットル時の最高速度を30km/hまでに抑制するECONモードと、坂道や幹線道路等の走行でパワーが必要なときに使用するSTDモードの2種類の走行モードがあります。STDモードではフルスロットル時に45km/hまで出ます。

30km/hを超えて走行すると、メーター上のSPEEDランプが点灯します。

ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプはLEDです。ウインカーはプッシュキャンセル式、ハザードはありません。

走行記録

ここからは、EM1 e:で訪れた場所を写真つきで紹介します。

11月4日、写真映えしそうな場所で写真を撮りたく、ディズニーランド・ディズニーシーへ行きました。

11月9日、東京スカイツリーへ行きました。

11月16日、満充電の状態から、ECONモードでの航続可能距離を調べました。

開始から42.3km地点でバッテリー残量が0%になりましたが、この状態でも走行できます。ここからは安全を確保するために車の通りが少ない道でどこまで走れるか調査します。44kmほど走ると亀マークが点灯(最高速度30km/h)し始め、そこから更に2km走ると亀マークが点滅(最高速度20km/h)し始めました。

最終的に48.5km地点で走行不能になりました。0%の状態から6kmも走れたのが驚きでした。とはいえ、0%の状態から6kmも走れる想定での移動はリスクがあるのでやめた方が良いです。

11月17日、満充電の状態から、STDモードでの航続可能距離を調べました。

バッテリー残量が1%になってから亀マークが点灯し、41kmほど走ってバッテリー残量が0%になりました。

更に5kmほど走ると亀マークが点滅し始めました。

最終的には48.3km地点で走行不能になりました。

ECONモードだけで走行した場合と大差ない結果となるのは意外でした。

11月30日、前の週までは比較的涼しかったのですが、この週から冬の寒さを感じました。この日は満充電で31.4km走行しましたが、今までよりも明らかにバッテリーの消費が早い印象でした。

12月8日、翌週にディズニーランドへ行くので、電欠しないかのテストを実施しました。

12月14日、ディズニーランドへの交通手段として利用しました。

😃☀️

😃🌃

😨‼️

出口の道路が渋滞しています!駐車場を出てからのことを考えておらず、渋滞を抜けるまでの5kmでバッテリー残量が20%も減ってしまいました。

12月22日、引き取り店舗にて1ヶ月点検を実施しました。ここまでで280kmほど走行していますが、特に異常はありませんでした。バイク屋さんの話によると、他のモニターさんは50kmも走ってないそうで、ここまで乗っている人は珍しいとのことでした。また、モニター終了後はモニター車両を購入せず、返却することで話を進めました。

そして年が明けましたが休日は別の予定で、あまりバイクに乗れませんでした。

2025年1月25日、返却しました。これまでの走行距離は315kmでした。東京〜豊橋くらいの距離です。

2ヶ月間所有してみて

電動バイクを2ヶ月間所有してみて、良かった点と気になった点を紹介します。

良かった点

とにかく静か!
夜間の住宅街も騒音を気にせず走行できます。またガソリンのバイクですと、停車時にハンドルから振動が伝わって疲労に繋がりますが、電動バイクですと振動がないので疲れにくいです。

行動範囲が広がる!
電動バイクに限った話ではありませんが、自転車だと遠く感じる距離をスイスイ行けてしまうので、行動範囲が広がります。車体は小さく小回りが利きますので、裏道や細い道を通るのも苦労しません。普段は通らない道を電動バイクで通ってみると、新たな発見があるかもしれませんね。

気になった点

航続距離の短さ
ガソリンの原付バイクに比べて、航続距離が五分の一程度と短いです。今回は秋から冬にかけて体験しましたが、冬場は更に航続距離が短くなりました。電欠になってしまうと、手押しで近くのガソリンスタンドまで向かって給油するという訳にはいかず、手押しで帰宅するかロードサービスを利用せざるを得ません。Gachacoというバッテリーステーションが一部地域にありますが、それを利用する前提でないと距離を意識せずに走行するのは厳しそうです。コストなどを総合的に加味したときに、電動バイクがガソリンのバイクを上回る日はまだまだ先になりそうですね。

私は原付特有の二段階右折と30km/hの縛りがキツかったので、125ccクラスかつ1回の充電での航続可能距離が100kmを超えるなら購入を検討します。

まとめ

個人的な意見にはなりますが、次のうち2つ以上当てはまる人には電動バイクをオススメできます。

・片道15km程度の近場での利用
・Gachacoのステーションが近所にある
・自宅でバイクの保管が可能

1つ目は途中でバッテリーを交換せず近場で用事が済ませられる人です。特に冬は1回の充電で35km程度しか走れないので、買い物などの用途で使うのが良いかもしれません。
2つ目は途中でバッテリーを交換してそれなりの距離を走る人です。例えば、職場の近くにGachacoのステーションがあると、通勤時の足として利用できます。
3つ目はバッテリーが重いのでバイクから充電器までのアクセスが重要です。今回は家から少し離れた場所にある月極駐車場を契約しましたが、バッテリーの運搬がキツかったですので、自宅でバイクが保管できる人がバッテリーの運搬を最小限に抑えられてオススメできると感じました。

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